J-CIMELS公認講習会ベーシックコースに参加して

2018年04月10日

一言に出産と言ってもその経過は様々で、ちいさなものも含めれば状態が急に悪化するいわゆる急変を経験することも珍しくありません。
 日本産婦人科医会の統計によると、2010年1月から16年4月までに全国で計298人の妊産婦が死亡していました。 この6年余の死者数は横ばい状態で、毎年50人前後となっています。出産件数は年間100万人ほどあることから、妊産婦死亡率は1%にも満たない計算です。※1
 しかしながら妊産婦の死亡は、本来新たな生命の誕生という幸福な出来事を一瞬にして深い絶望へと変えてしまいます。 
そのため、たとえ一件でも起こしてはならないものだと思います。
 そんななか、J-CIMELS主催の公認講習会が平成30年3月25日に広島大学病院で開催されることを知り、ぜひとも参加してみたいと思い参加させて頂きました。

 J-CIMELSとは日本産婦人科医会、日本産婦人科学会など7団体が合同で設立した団体であらゆる職種の周産期医療関係者に標準的な母体救命法を普及させるとともに、効果的な母体救命医療システムの開発とその実践を促進すること、およびこれによる妊産婦への質の高い医療の提供と周産期医療のさらなる向上を目指し設立されました。※2

 今回の研修ではテキストを見ながら講師の先生の話を聞く座学はほとんどなく、
6人ずつの少人数グループに分かれてのシナリオシュミレーションによる実践がメインでした。J-CIMELS.jpg
代表的な産科疾患への対応を、実際の症例を元に作られたシナリオに従って行いました。
最小限のスタッフ環境下での急変感知・母体の急変対応・心肺蘇生高次施設への連携などをプロトコール形式で学びました。 
その中で特に印象に残ったのは、このプロトコールを効果的に実施するためには、短い言葉で、的確に、そして具体的に情報を伝え合い、コミュニケーションをとりながらチームワークを発揮することが必要だということです。

 当院でも、姉妹院である東京マザーズクリニックとインターネットを通じ勉強会を行い
情報交換をしたり、NCPR(新生児蘇生)のシュミレーションなどの院内勉強会を定期的に実施しています。 
今回の講習会のように院外で学んだことを勉強会を通じ全員で共有し、実際の急変時に反射的にチームとして対応できるよう、繰り返し訓練していくことが今後必要であると感じました。

 私は今回の研修で学んだことを生かし、急変の場面に立ち会っても冷静さを保ち、チーム間で声かけを行いコミュニケーションをとりあってチーム医療の実践に努めたいと思います。
                       病棟看護師 西山

※1 J-CASTニュース https//www.j-cast.com/2017/04/19295949.html?p=all
※2 J-CIMELS公認講習会ベーシックコーステキスト(メディカ出版)